PROJECTS
「&PAPERS」では、それぞれの商品シリーズを「プロジェクト」と考え、テーマを持って企画や検証をじっくりと行い、自社工房で手作業で形にしていきます。どれもが、紙がもつ素材の良さや可能性を引き出すべく、研究を重ねながら商品開発を行なっています。
  • project 01
    BUXTON
    Use
    シューズストレージボックス
    Function
    フラップ扉 / スタッキング/スライドトレイ
    Material
    板紙22号 両白ボール/27kg コートボール / ネオジウム磁石 / エンボス紙
    お気に入りの靴を室内に収納する事を想定し、取り出しやすさと、重ねた時にズレずに背面が一直線に美しい事を追求したプロジェクト。
    「最高の取り出し心地」のための形状研究と、「ズレずに美しい」を簡単にストレスなく実現するための構造研究に力を入れました。
    BUY NOW
    まずはじめにどういう形状にするかを決めるところからスタートしました。いくつかの案があった中、スタッキングする事を前提としているため取り出し口は前面にし、前面の形状を斜めにする事でフタの自重で閉まる構造にたどり着きました。さらにフタ部分のパーツは少し短くしておく事で開ける時に手を引っ掛けて容易に開ける事ができるようにしています。これにより持ち手となる余分なパーツを付けずに済み「スッキリとした美しさ」が実現できました。またフタが少し短く、前面の上部が空く事で開けずとも中に入っているものが見える事は実際に使用した時にストレス無く使用していただける一つの要因となっています。
    形状が決まった後は製品の最適サイズはどれくらいかという事に頭を悩ませました。靴といってもサンダルやスニーカー、ブーツなど形はさまざまです。スタッフの靴をたくさん持ち寄って、中に入れたい靴はどういった種類が多いかを検討しました。また、シューズラックなどの棚に『BUXTON』ごと入れて置く事も想定し何件もの家のシューズラックの奥行きなども念入りに調べ、インテリアとしてのバランスも考慮しながらサイズを決定していきました。
    このプロダクトの一つの肝である「積み重ねてズレない」、それでいて「重ねた時にも美しい」というスタッキング方法は磁石を使うことにより実現する事ができました。箱の天面と底面のベースとなる厚紙の4スミに小さなマグネットを内蔵し、磁力で固定することで外見にはパーツや余分な仕様が出ないため、背面が凛と一直線に揃うのです。この仕様は紙素材の軽さと、磁石の相性の良さがあってこそのものです。
    「お気に入りの靴は玄関ではなく、部屋に置いておきたい。そしてできれば美しくしまっておきたい。」そんな気持ちが形になった『BUXTON』。実際クローゼットやワードローブの近くに靴をしまっておくと、鏡の前でコーディネートを考える時に便利ですし、「収納棚自体が美しい」という事を評価いただき、アパレルブランドの店舗でお使いいただいていたりもします。新しい収納のスタイルを、ぜひみなさんの暮らしにも取り入れてみてください。
  • project 02
    TAPERED BOX
    Use
    デスクオーガナイザー
    Function
    スタッキング/スライドトレイ
    Material
    板紙22号 両白ボール / ネオジウム磁石 /エンボス紙
    デスク周りの収納に着目し、「片付けすぎずに、パッと整う」事を目指したプロジェクト。工房スタッフのリアルな現場の意見と「こんなのが欲しかった!」というディテールのアイデアを技術でつなぎ、特徴的なシルエットの、拡張できるデスクオーガナイザーが生まれました。
    BUY NOW
    ペン、ハサミ、定規の文具類はペン立てに入れてデスクに置いておくことが多いと思います。でもさまざまな形、色々なメーカーの文具を一緒に入れると、どうしても雑然とした印象になりがち。私たちも同じ悩みを抱えていました・・・かといって、毎回きれいにしまうのも面倒。いっそのこと隠せる収納の方がスッキリ見えて良いのではないか?今回は整理整頓が苦手なメンバーのそんな思いからスタートしました。
    形状についてチームでミーティングを重ねる中で、「引き出しタイプで且つ、『BUXTON』のようにスタッキングで拡張できる仕様の卓上収納サイズはどうか?」と工房スタッフから提案が出ました。日々さまざまな作業をしている工房ではモノが散乱しやすく、よく探し物をしている光景を目にしていたそう。現場視点のリアルな意見に皆が共感し、方向性が決定しました。
    卓上に置くモノとしての最適なサイズはどれくらいだろうか?サイズの決定にはいつも試行錯誤がつきまとうのですが、今回も例外ではなく、最初にサンプルとして完成したのは、じつは、今のサイズよりも倍くらい奥行きのあるものでした。
    書類なども入れておけるのでそれはそれで悪くはなかったのですが、やはりその大きさは卓上の面積を取りすぎてしまう、という結論に至り、再検討となりました。その後、本当に卓上で収納したいものは何か?ということをさらに突き詰めようやく最適なサイズを導き出していきました。
    スタッキング仕様については、ただ重ねるだけではなく、天面をトレイにするというアイデアを盛り込みました。デスクで使う時にあったら便利な機能として挙がっていた意見を活かし、その形状で重ねられるようにするために、底面にかけてテーパードさせ、重ねた時にすっぽりと収まる形状としたのですが、これが商品の特徴的なラインとなり『TAPERED BOX(テーパードボックス)』と名付けられました。
    いくつかのアイデアの点を結ぶことで生まれた、『TAPERED BOX』大小のサイズがあるのでデスクまわりをすっきりとさせるだけではなく、色の組み合わせや、積み上げ方で楽しくスタイリッシュに印象を整える事ができます。
    きっと皆さんの生活に取り入れていただくと、デスクの上がお気に入りの場所のひとつになるはずです。
  • project 03
    FANFARE
    Use
    一輪挿し
    Function
    マグネットスタンド
    Material
    板紙12号 両黒ボール / ネオジウム磁石 / エンボス紙 / アルミ板 / アクリル試験管
    ある木工作品へのオマージュから、同じものを紙で作ったらどうなるか?に挑んだプロジェクト。木とは違う、紙だけが持つ特性を活かした機能と魅力を追求しました。
    BUY NOW
    メンバーのひとりが長く愛用している一輪挿しがあります。その一輪挿しは四角錐を二つ組み合わせた形の木工作品でメンバーが好きな木工作家さんの数ある美しい作品のうちの一つでした。
    シンプルな形なのにギミックが効いていて驚きあり、直線的な形状ながら独特の温かみがあるその一輪挿しを眺めていたとき、ふと、思ったのです。これを貼り箱の技術で紙器として作ったら、違う表情を見せる別の魅力をもったプロダクトができるんじゃないか、と。
    そう思ったらいてもたってもいられず、まずその木工作家さんに紙でオマージュ作品を作ることが可能かと連絡をとっていました。幸運にも、快く賛同していただき、さっそく試作がスタートしました。
    原型となるプロダクトがある分、試作の完成までは思いのほかスムーズでした。そこで、さらに紙ならではの特徴を活かした機能を持たせていきたいと考えました。
    紙はその薄さと軽さから、ある程度強力なマグネットであればよく機能します。もともとの作品にも、金属の上で自立するように底面マグネットが内蔵されていましたが、底パーツの側面にもマグネットを入れることで、側面を下にして自立させたり、壁に取り付けることができたりと、置き方のバリエーションを広げることに成功しました。それはまさに紙の軽さがあってこそ、紙だから可能な機能です。これにより一輪挿しとしてでは無く、さまざまな色の『FANFARE』をそれ単体で複数個、色々な置き方で並べたオブジェのような魅力が図らずも出てきたことは嬉しい誤算でした。
    じつはこのプロダクトにおいてひとつ難点がありました。それはやはり紙は水に強くないという点です。特殊な防水性を備えた紙を使う手もありましたが、このプロダクトを作る過程には防水紙が向いているとは言えない点と、前述のようにオブジェとして並べる置き方をした時のイメージからは防水紙の色数が圧倒的に少ないという点も引っかかり、この問題は別の方法で解決していくこととなりました。
    軽さを維持しつつ、水を中に入れて花を生けるためには・・・たどり着いたのは透明なアクリル製の試験管を内蔵することでした。これなら紙の軽さを活かした機能も損なうことはありません。もともと底のパーツと本体パーツは別々になっており、マグネットで両パーツを合体させている仕様のため本体パーツを外すと水の減りも一目でわかります。
    商品名の『FANFARE(ファンファーレ)』とはトランペットなどによる華やかな合奏という意味です。花を飾らないときもアートピースのように楽しめて、いくつか並べてみると空間に軽快なリズムが生まれます。9色の豊富な色展開ですので、空間に合わせた組み合わせも楽しんでいただけます。&PAPERSでは鮮やかな色を選び目を引くアクセントとしてもディスプレイで使用しますが、落ち着いた色を選べば花が映えますし、あえて花を飾らないでアートピースの様になって楽しめるほか、ウッドスティックを挿してアロマディフューザーとして使っていただくのもおすすめです。ぜひあなたらしい使い方を探してみてください。
INSTAGRAM
@and.papers